けものフレンズっぽいブログ

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けものフレンズが産んだ「ありがとう」の理由

1000万再生!

 

そしてたつき監督

 

 

なんだか感慨深いです。
けものフレンズについて、まったく知らない時に
1話をニコ生でたまたま見て、何となく1を押したのを今でも覚えています。
最初の5分は体感20分でした・・・

 

その後惰性で見てたのが、3話で妙に面白さを感じて、アニメスレに行ったら6スレ目でした(今は1136スレ)
皆どことなく魅力を感じてスレに来ていましたが、まだ評価としては「面白いけどニッチで終わるやつ」という空気だったと思います。
その後5話が終わった頃に、これはもっと知られてて欲しい、と思ってエミネムMADを上げたりしました。懐かしいです。

 

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けものフレンズの「ありがとう」

けものフレンズで印象的だったのは、最終回の「ありがとう」という弾幕でした。アニメの感想に「ありがとう」なんてあまり聞いたことがありません。そして誰かが号令をかけたわけでもありません。私も自然と「ありがとう」と書いていました。
よくよく考えてみたらこれは最大級の賛辞かもしれません。なぜ視聴者は「ありがとう」という言葉に至ったのでしょうか。

その一つ前の「たつきを信じろ」も印象的です。これも見たことがありません。これらは密接に関係しています。

 

けもフレのすっごーい所、話の構成

実は3話時点で既に考察勢がいました。アニメ慣れしてる人ならその時点で違和感があったと思います。まず「ジャパリパーク全体の広さ」など世界観を説明していません。人間はどうなったのか、なぜ廃墟なのか、まるで明かされていません。
この1話で全てを明かさない構成は、非常に小説的・映画的です。最後まで見てもらえることを前提にした構成なのです。

そしてその設定の小出しが巧妙な仕掛けでした。
設定の重要な部分、ともすればシリアスな部分を話のラストに持ってきて、クリフハンガーを作ります。すると視聴者は設定の可能性から展開の幅を予想します(考察)。しかし次話では、何事もなかったかのように「へぇそうなんだぁ」「すごいね」で流し、けものパワーでほのぼのするのです。その緩急の付け方が絶妙で、視聴者はどんどんほのぼの+考察にのめり込んでいくのです。

 

各話開始

不安

安堵

ほのぼの

IQ低下(わーい!)

クリフハンガー(各話終わり)

考察・議論・不安

お約束化したクリフハンガー(引き)

これは少しお化け屋敷や、お化けが出て来る絵本に似ています。本当は安全とわかっているけど、ひょっとしたら本当におばけかもしれない。という絶妙な塩梅が、思考をくすぐります。
もちろんクリフハンガーばかりではありません。
クリフハンガーがあったのは、4話(ツチノコ)、5話(オーロックス)、6話(ヒトを誰も知らない)、10話(早起き)、11話(セルリアン)です。それ以外にも、1話、2話、3話、8話などでは次の展開を予感させるような引きが用意されていました。
こういう引きを繰り返したおかげで、視聴者は「監督が、より面白くするための引きを作っている」のだと学習しました。
その結果、11話で「たつきを信じろ」が登場します。

 

ホラーより激しい緩急

けものフレンズはそのほのぼのパワーもすごいのです。
そして世界観やフレンズが愛おしくなるほどに、クリフハンガーが強く効いてきます。例えばサーカスで危険な技を行うのが他人ではなく、家族や好きな人だったらどうでしょうか。そちらのほうがずっとハラハラするはずです。安全と分かっていても、わずかな可能性が気になってしまいます。
つまりけものフレンズに対する不安やハラハラは、裏返せば世界観やフレンズの愛おしさの強さをあらわしているわけです。

リアルタイムでみていた時、アニメスレでは動物ネタ、IQ低下ネタ、世界観ネタ、考察ネタなどがちょうどよく混ざりあった状態でした。全ての要素があって、初めてけもフレの魅力だと感じました。そしてそれら全部に乗算するように、クリフハンガーが繰り広げられます。

 

なぜクリフハンガーで怒られなかったか

クリフハンガーというのは少しビックリさせる手法なので「何だよ驚かせるなよ」とか「無茶な展開だ!」とか「誰得シリアス」などと本気で怒る人が居ます。
しかしけもフレではほとんどの人が普通に受け入れていました。
これは、あくまで「展開の可能性の幅としてシリアスの余地を残す」という手法だからだと思います。クリフハンガーは考察班が勝手に想像するのです。
これはアニメに慣れているヒトほどハマります。「この流れならシリアス展開もあり得る」と考えてしまった瞬間、思考はとまらなくなります。辻褄が合ってしまいます(そのように作られています)

でも実際は最も素直な展開を選択します。
すると安堵こそすれ、誰も怒れません。
それどころか皆の想像より遥かにほのぼのした展開を繰り広げます。
驚くことに、アニメスレというガチヲタのすくつですら、次話の展開を正しく予想できたヒトは少なかったと思います。皆の予想より上を行くのです。

 

たつきを信じろ=たつきを信じたい

なぜ「たつきを信じろ」だったのか。
それは可能性の幅が11話時点でも無限に広がっていたからです
当時いろんな議論が起こりました。

・かばんちゃんセルリアン説
・かばんちゃんヒト説
・かばんちゃんフレンズ説
サーバルちゃん=セーバル説
サーバルちゃんが泣いた理由
・セルリアンに飲まれるとどうなるのか
・本当にセルリアンに飲まれたのか
・そもそもサーバルちゃんは無事なのか
などなど

それはもう、当初あったお別れエンドなのかどうかという大きな議題を忘れるほどに

やろうと思えば、何通りもの最終回を作れる可能性がありました。
そこへ更に監督から爆弾発言があり、一気にシリアスエンドの可能性がでてきました。

news.nicovideo.jp

 

そこで登場したのが「たつきを信じろ」です。
11話を通して、クリフハンガーが多いことや、視聴者が望む展開を選択してくれる気質を知っていました。だけど、そうなる保証なんてどこにもありません。十中八九ほんわか展開でしょうけど、一二割、シリアス展開を予感していたと思います。
だって、これまで他のアニメで散々そういうのを見てきました。最後にしこりを残すやり方は、手法として存在しています。だからその展開も有りえます。
だけどけもフレでそれは見たくない。そういう願いと共に「信じろ」と唱えられたのだと思います。まるで自分に言い聞かせるように。ほんとうに皆が確信していたなら、その後は「ありがとう」ではなく「まあそうなるわな」になるんです。

最初の「ありがとう」

最初の「ありがとう」はかばんちゃんでした。

サーバルちゃん。見るからにダメで、 何で生まれたかも分かんなかったぼくを受け入れてくれて、 ここまで見守ってくれて ありがとう。元気で。

ここで視聴者は絶望するとともに、かばんちゃんに同調した気がします。

 

12話の怒涛の展開、そして「ありがとう」

ここまでくれば「ありがとう」はしっくり来る言葉だと思います。
最大のクリフハンガーも、納得できる普通の展開で締めました。

と思ったら、12話は更に怒涛のびっくり展開がありましたね。
ボスはさすがに死んだかと思いました。けどそれもクリフハンガーです。
そして皆がすっかり忘れていたお別れエンドも、もちろん優しい展開でした。
全てが杞憂になり、完全に安堵したら、もう「ありがとう」と言うしかありません。

 

「ありがとう」に込められた他の意味

この言葉は色々含まれていた気がします。
楽しい時間を「ありがとう」という意味は基本として。
ゲームが終わってしまったが、そのリベンジを成してくれて「ありがとう」。
信じた通りの優しい展開にしてくれて「ありがとう」。
アニメを作り続けてくれて「ありがとう」。
プロジェクトチームが出会ってくれて「ありがとう」。

私の場合は言い過ぎかもしれませんが、長年他の作品でできた「喉に支えた小骨」が全て取れたような清涼感があって、そういう「ありがとう」もあったと思います。(成仏仕掛けました)。

あるいは、作家として普通の展開(悪く言えば陳腐とも取られる)を選択してくれて「ありがとう」というのもあると思います。作家というのはどうしても読者を裏切りたくなります。他でやってないような斬新さを安易に求めたがります。それをやらずに「視聴者の見たかった展開」を重視してくれた気がしたんです。

 

すべてに「ありがとう」

「ありがとう」現象はこれだけではありません。
とにかく全関係者、キャラクター、しんざきおにいさん、木にまで「ありがとう」を振りまきました。
けもフレプロジェクトは決して潤沢なリソースを元に作られたわけじゃないので、ほんとうに誰一人欠けてもあそこにはたどり着けなかったのです。何でそうなったのかはわかりませんが、視聴者としてはもうお礼を言うしかできません。
あれはアニメが起こすにしてはあまりに大きい感情の奔流です。単純な面白さ以上の歓喜があったことがわかりました。
そして皆がそう感じていることで、また嬉しくなってしまったのを覚えています。
だって、こんな美しい出来事そうそうないじゃないですか。


これから

大体6話の頃。私は不安でした。
皆のテンションが上りすぎて、信用が大きくなりすぎたからです。
信用が大きすぎると、いつか裏切られたという人が出てきます(実際に少し出ました)
しかしそれも杞憂だったようです。
視聴者は安心して、信じたり、不安になったり、素直に楽しめばいいのだと思いました。

2期がいつ来るかはわかりませんが、また「ありがとう」と言えたらいいですね。
つまりはこれからもどうかよろしくね

けものフレンズEDの写真の件(フレンズの会)

togetter.com

 

これちょっと誤解がある気がする?
私もうろ覚えだけど

・EDはただの写真なように見えて、割りと手間がかかっている(福P)
・3Dオブジェクトを作ったり、描き込んだりといろいろやっている
・フレンズのワイヤー(?)も新しくオブジェクトで作っている
・最初の画像はあまり動いていないが、最後のメリーゴーランドの馬のシーンまで見て気づく人は多い、そういう「お?」と思えるところも魅力(福P)

 

みたいな話だったかと
個人的にはコラ的な感じかな?と思った(美術系の人がそういうの作ったりするよね)
本当のところはもっとツッコんで聞かないとわからないけど

 

EDについてはガイドブック2巻でも言及があったね

 

※蛇足

福Pは「気づいた人も多かった」って言ってたけど、当時気づいてた人は大分少なかったと思う
私は「EDが徐々に色づいていくMAD」みたいなのを作ろうとして色を塗ってたら、フレームごとに徐々にズレていくのに気づいた(そして諦めた)

結局12話、12.1話で監督がそれ以上にイケてる表現をしていたので大変満足だった
灰色になってたら、色づけたくなるよね!

フレンズの会のまとめ

フレンズの会という密会の情報のまとめ

覚えてる範囲で印象的だった話

どうせ完全なレポはどっかで上がると思うので、適当に所感とか混ぜて書きます

脳内メモなので一部間違い、勘違いあるかもしれません、ご容赦ください

更新日時:2017/06/05 19:00
更新内容:その他、2話の船、表現変更、アクシスジカ

 

基本情報

たつき 監督
伊佐佳久 作画監督
白水優子 美術監督

3人はirodoriのメンバー

主要メンバーにすら隠されたシナリオ

最も印象的だったのが、制作手法
通常は大所帯でアニメを作るため、設定資料などを固めて作るのだが、このチームでは作っていない様子だった
はじめは「スモールチームで必要がないから作っていないのかな?」と思っていたが、どうやらたつき監督は2人にすら設定などを故意に隠しているようだった(本人はいやいやと言っていたが)
さすがに6話くらいまでくると全体像が明らかになったらしいが、最初のうちはジャパリパークの全体像や、設定なんかもあまり教えられず、監督の頭のなかにしかなかったらしい
白水さんが「パークの広さがわからず、地平線などどこまで描いていいのかわからなかった」というのが印象的だった

たつき監督といえば、視聴者を煙に巻くのが上手い人だと思う
トーリーの過程でうまく視聴者を驚かせるとか、雑誌でインタビューでシリアスエンドを匂わせるとか、そういった手法で周りを楽しませるのだが
それが仕事の現場にまで及んでいるらしい

監督への信頼

そういった、秘密主義の人間が上司だったら普通反発を生むものだが
少なくとも、伊佐さん、白水さん、あと福Pはたつき監督を非常に信頼しているようだった
もちろんそれは私が受けた印象でしかないが
上司と部下というよりは、師匠と弟子みたいな雰囲気を感じた
特に伊佐さんは、言葉の端々から「かばんちゃんはね、すごいんだよ!」みたいな雰囲気が出ていた
最後の挨拶では伊佐さんが「監督の表現したいことを劣化させていると思うので、より無劣化状態でお届けしたい」とも言っていた

たつき監督「楽しんで作ってもらおうと」

秘密主義(?)に関して、監督は「(スタッフにも)楽しんで作ってもらおうと」とか「先入観を持たずに作ってもらおうと」などと言っていた
特に声優に対しては、先々どうなるか、分からないようにした上で演技してもらったらしい。この件についてはガイドブックの方が詳しいかも

(ただやはり監督はどこまでも秘密主義で、その理由すら冗談に聞こえる。だから、本音ではどう思ってるのかわからない)

でも確かに2人は作っていて楽しかったようだ
白水さんは、何で4話で出口に溶岩があるのかわからず描いていて、12話でようやく分かったと言っていた
(それに対して監督は「え、何でなんですか?」という返しをしてまたすっとぼけるのだが)

ちなみに福Pは「それがたつき流監督」みたいなことを連呼して
たつき監督に「流行らそうとしてるんですか?」とツッコまれていた

いつのまにか仕込まれる伏線

ただ、面白くしてやろうとか思ってるのは監督だけではないらしく
監督も気づいていなかった小ネタなどもあるらしい
後から気づいて面白がるのだとか

忘れられる伏線

監督は、はぐらかしていくうちに自分でもよく分からなくなることがあるようだ
例えば、2話でボスが後ろ歩きでポンコツを発揮したが
11話では後ろ向きのバスの操縦をうまくやってのけた
それは関連付けて考えたいたらしいが、「後ろ歩き!!」というメモだけが取り残されていて何のことだったか自分でも思い出せなかった、とか言っていた

そういう、本人が忘れるくらいにとにかくネタをツッコんでいった結果、考察が捗るような深みのある作品になったんだろうなと感じた

周りが散々はぐらかされた結果

本当のところについて、はぐらかすことが多い監督だが
その結果、周りも何となくしか全貌が分からず、福Pにも何となくしか分からず、細谷Pが泣きをみるという展開に至ったようだ
放送直前まであらすじ3行しか伝わってこなくて、視聴者と一緒に驚いたり発見したりという状況だったらしい

細谷P「何も上がってこないから福原Pのこと最初嫌いだった」 →会場笑
細谷P「たつき監督を信じてよかった。自分が一番最初に信じた(笑)」 →会場笑

監督が言い張ることは、だいたい当たってる

じゃあどうやって制作していたかというと
伊佐「監督が『◯◯について調べて』と言うとだいたい当たってて、監督すげーなってなる」
だそうで、白水さんも同意していた

例えば、「サバンナにもきっと崖や川などがある」「ロープウェイは頂上行った後少し下ってる」、「橋の主塔の存在」、「土を舐めるアクシスジカが居る」など(※もっとあった気がする)

最初は疑ってかかるのだが、実際調べるとたしかにそうだから、信用して突き進めるのだろうね

廃墟好き、背景好き

福P「そういうのどこで仕入れるの?」という質問があった
明確な答えはなかったが、広く浅くいろんなところからフックしてくるそうだ
あと皆とにかく写真を撮っているらしい(日々ネタを探し続けている)

ちなみに監督は(予想通り?)元々廃墟好きらしいのだが、伊佐さんの方が廃墟好きは強いらしく、昔軍艦島に乗り込んだことがあるとも
(ガイドブックには吉崎さんと廃墟トークで持ち上がったとあるので、結論みんな廃墟大好きチームである)

1話、2話は何度か作り直している

これも印象的だった話で
1話、2話は当初からだいぶ構成をかえたらしい

当初は1話2話がサバンナパートで、1話が乾季、2話が雨季、1話ラストにミライさんが出てきて、サーバルちゃんがバスに轢かれ、2話ラストでボスと出会うような構成だったそうだ
それを大分変更して1話に作り直した
(「シャベッたー」で反応した人も居たし、結果的によかったね。とは福Pの感想)
理由については色々あるが、まだチームがけものフレンズについて理解が深まっていない頃だったので、一度しっかりと作ってみたらしい

2話は、最初カワウソではなくサル系のフレンズだったらしいが、この段階で出すにはあまりにも人に近いため、カワウソに変えたとのこと(そこら辺バッサリ全カット。サルが木にぶら下がる動きはとても良く出来ていたらしい)

こういう試行錯誤は、一挙放送やガイドブックでも監督が言っていたように、「普通の現場ならありえない」「アニメーターから刺される」らしいが、よりいいものを作り上げるために大きな変更を入れたらしい
もちろん、この現場であってもその影響は甚大だったようで、この話をするときは若干張り詰めた空気が漂っていた
「やややややべぇよ」みたいな感じだ


 1度しか出てこない背景の話

けものフレンズの特徴の一つに美麗な背景があると思う
普通のアニメでは省力化のため、背景を簡略化したり、効果背景を使う事が多いが、けものフレンズではでかでかと背景が映る構成だ(福P)
けものフレンズでは省力化できそうな壁すらなかったので、最初「どうにか省力化のため壁を作れないか」などと模索があったようだが
最終的には、壁を用意せず引きの画面を多用するようなかなりストイックな構成になった(監督「OVAくらいのカロリーなんですよね」)

加えて、けものフレンズでは1話1ちほーという構成なので、同じ背景は使われない
おまけに色んな気候の背景が出てくるため、知識が追いつかないという苦労があったようだった

サバンナとか熱帯雨林のシダ植物とか普段描かないし、サバンナはどの程度水気があっていいのか、サバンナの崖や川はどういう感じなのか(そもそも存在するのか)、サバンナの池はどのくらい透き通ってしまうのか、などなど
設定(伊佐さん)、見た目(白水さん)双方大変悩んだ様子だが、上手く連携して乗り切ったようだ

ちほーの常識や描き方に慣れた頃に、次の話が来るので大変だった(白水さん)
1話2話なんかはブラシの数が十種類以上増えたりと大変だった(白水さん)
背景メインであっても1枚に1日はかけられない(白水さん)

などと、あの素晴らしい背景の陰には相応の大変さがあったらしい

「1ちほー1フレンズはしょっぱいやろ」

監督は二重人格のような性格らしく
設定を決めるときには視聴者視点で「こういうのが見たい」と決めるのだが、作る時になって制作者の立場からキレるそうだ(福Pの指摘)
1クールで40体近くのフレンズをモデリングすることになった時、福Pは「死ぬ気か」と思ったらしいが、たつき監督自身もそう思っていたそうだ

ただ、「1ちほー1フレンズはしょっぱいやろと思って」と漏らしていたので、フレンズがいっぱい出る作品を思い描いたのだと思う

アラフェネパートで復習できる感じいいよね

フレンズ作成、細部設定作り込み、背景が1話で終わってしまうので
そういう意味ではアラフェネパートは作っている方からしても嬉しかったそうだ

ただし監督はアラフェネパートのことをすっかり忘れてる様子(これは一挙放送の方が詳しい)

ジャパリバスは40回以上作り直した

フレンズ、背景、設定が1話につき1回きりなのに対して、ジャパリバスは長く映るものだ
そのため、見た目には相当こだわったらしく、リテイクが多かったらしい(ガイドブック2巻でも語られていた)
最終的に伊佐さんが最終的に40種以上提出して、ようやく決めたとか

そういう経緯で思い入れもあるそうで、ファンが作ったジャパリバスのプラモデル(?)なんかはそうとう嬉しかったらしい

ちなみにこの話のときも「やややややべぇよ」という雰囲気があった
大分大変だった様子
(リテイクされ続けた伊佐さん的にはどう思ってるのかな?と顔色をうかがったがよくわからなかった。だけどあのデザインの出来栄えには皆納得しているように感じた)

ジャガー橋渡しの試行錯誤

2話に出てくるジャガーが運んでいる船(?)も試行錯誤あったようだった
ジャガーが橋渡しをやっているところが決まって、じゃあ何を引っ張るのか?というところから、橋の一部を使う案がたつき監督から出たそうだが、「これじゃ浮かないよね」という点でデザインが難しく、ここも伊佐さんが苦労したらしい

皆ストーリーボードを触る

一応の役割としては、監督が全体や構成を見て、伊佐さんがストーリー・設定・モデリング周りをやって、白水さんが背景を描くというような体制らしいが
3人の役割は大分被っているらしく
皆がストーリーボード(絵コンテ)を触るし、モデリングもやるような体制だそうだ
(ココらへんもガイドブックに書かれている)

3Dアニメは常識がまだ用意されていなく難しい

2Dの作品は、「◯◯したいときの表現方法」みたいなのがある程度業界内でバンク化してあるらしいが、3Dはそもそもそういう常識がない
だから、例えばキャラの震えとか、3話のトキと飛んでいる時の上下など、どの程度動かしていいかに模索があったとのこと

1話2話、11話12話あたりとのバランス

 1話2話には相当力を入れたが、それで11話、12話が薄くなってしまってはよくない
そのためある程度の配分で1話2話の労力を最後の方に回した経緯もあったそうだ 
ちなみに1話がちょっと粗めだったのは、先行上映が影響したらしい

声優について (小林ゆう金田朋子

小林ゆう金田朋子は細谷Pが0話時点で決めたとのこと
キャラに当てたのは別の人だが、金田朋子をトキのような静かなキャラにあてるのは最初大丈夫かなと思った(福P)らしい

しかし、二人は(※それぞれツチノコ、トキを知らなかった二人だが)それぞれいい働きをしてくれてありがたかったと皆言っていた

金田朋子に関しては、監督的に2回目くらいで良い歌が録れたと思ったが、自ら何度か取り直しを申し出てもらって、最終的に”良い下手な歌”になったとのこと
特に3話ラストなんかは「下手だけど前よりちょっとうまい歌」という難しいオーダーだったが上手くこなしてもらえたとか
3話の橋の上の歌も、実はかばんちゃんが先に歌っていて難しい状況だったという話もあった

小林ゆうに関しても、ツチノコがそもそも3つくらい役割がある難しいキャラクターだが、期待以上の演技をしてもらえて、逆に声に動きを合わせて行ったりもしたそうだ

声優について(サーバル尾崎、みゆはん)

この二人はちょっと似ていて、素がキャラに似ていて、演技するとかけ離れていく
そしてもっと頑張るとまた戻ってくるというサーバル曲線を描く(たつき)らしい
みゆはんについてはかなり心配だったらしいが、蓋を開けてみるとすごくいい演技でよかったとのこと
福P「でも自分で演技すると誰かわからなくなるよね」 →会場笑

エンディングについて

気づいているかもしれないが、少しずつ動いている
背景が写真1枚なようでいて、オブジェクト化したり書き込んだりと意外と手間がかかっている
気づいてもらえたかな?

ツチノコについて

存在しているかも怪しいツチノコが、「人間を調査している」というあたりを面白く感じてもらえたら、と言っていた
「あいつ絶滅してなかったのか」に「お前が言うんかい」とツッコんで欲しい感じ

 あと、3話4話あたりで視聴者に作品の裏側に気づいてもらえたらと思っていて、そういう意味で「調査している存在」を描いたそうだ

スタッフ間では未だに「かばんちゃん」と呼べずに居る

最初の頃、名前が決まっていなくてずっと「主人公」と呼んでいたらしく
だから今でも「かばんちゃん」と呼ぶことに照れくささがある

前職の社長から褒めてもらえた(白水さん)

白水さん、伊佐さんはけものフレンズのタイミングで前職を離れているらしい(これはガイドブック情報)が
白水さんはBambooの社長に「好きなことをやったほうがいい」と背中を押されたらしく、更にその後けものフレンズを褒めてもらえたとのこと(確か3話くらい?)
伊佐さんも前職の同僚からの反応が多く、ガイドブックも買ってもらえたとか

監督のモデリングに勝てない(伊佐さん)

モデリングは主に監督と伊佐さんがやってるらしい
例えば大体ざっくり監督がモデリングを作り、細部を伊佐さんが詰めるような(?)
ただ、同じように作るのにレンダリング時間が全然監督に勝てないと伊佐さんが言っていた
レンダリング時間は1時間以上かかることもあるため、クオリティを上げるにはその短縮が重要らしい)
モデルの質の面でも及ばないのにレンダリング時間も及ばないので、一体どうなってるのかと

ちなみに監督と福Pはそれに対して
たつき「もちろん考えてやってますよ」
福P「他の現場だとレンダリング中に飯とか行く(レンダ飯)けど、うちあまりないよね」
たつき「もし待ち時間に手が空くならPC2台持ち込む」
とか怖いことを言っていた

4話までに作品の上限を説明した

後から新設定が出てくるとずるい感じになるので、4話までに上限を作った
例えば2話のサーバルちゃんのジャンプがバカの限界ライン(バス持って飛べるのかよ!)
3話でサーバルちゃんが崖から落ちたのがフィジカルの限界ライン(落ちても平気なのかよ!)
4話のツチノコがフレンズの限界ライン(UMAも居るのかよ!)

3話あたりでサーバルちゃんのフィジカルとメンタルがだいぶ強いことが分かって安心して見れる存在になった

たつき監督「11話のラッシュの時に泣きました」

たつき「なんや不憫な人生やなって」←会場笑

 

その他小ネタ

・4話のスナネコの落書きは白水さんの絵で、描いたのは「寂しそうだったから」
・福P「(ファミマでジャパリまん)何でやらないだろ。やってくれたらいいのに」
Amazonデジタルミュージックランキングで、2位ようこそジャパリパークへ、4位ぼくのフレンド
・オープニングに出て来た板と縄は、そういう話があったが入れられなかった
・3話のカフェはシャッツキステを参考にしている
・監督と伊佐さんはシャッツキステで仕事をしていた頃があったが、その後でシャッツキステコラボが決まって「(自分の行動が)ばれてる!? カドカワ怖い」と思ったらしい
・CG本に提供する画像は、ボツシーンにわざわざ手を加えて渡した
・グッズ欲しい(売り切れてて買えない)
・例の顔を仕上げたのは伊佐さん
・シマウマも伊佐さん(なんか謝ってた)
・3人の経歴がネットでバレてて恐怖
サーバル流デキる上司の話し方の話題 → 福P「俺らめっちゃネット見てるからね」
・伊佐さん白水さんは、乾季と雨季の対比として乾燥を際立たせようとしていたが、それができなくなったそうだ。雨季も見てみたい
たつき監督「おっさんとおばはんの話にこんなに集まってもらって、皆さん大丈夫ですか? 何か間違ってませんか?」 → 会場笑
たつき監督「このテンションですわ」(めっちゃ声小さい) → 会場笑

 

 

 

これで全体の7割くらいかなぁ

思い出したらまたまとめます(`・ω・´)ゞ